みなさん、こんにちは
魂がよろこぶ こころの自己治癒力を高めるカウンセラーの とみ です。
本日も読んでくださりありがとうございます。

みなさんは自動思考って知っていますか?
今日は自動思考に振り回されないために大切なことについてお話しします。

■自動思考って何?

いろいろなことを次から次へと考えてしまって、頭の中がごちゃごちゃ

考えたって仕方ないと思っているのに気づくと頭の中を同じことがグルグルと回ってる・・・

そんなことってありますよね。

ふと頭の中によぎる考えやイメージ、これを「自動思考」と言います。

自動思考は私たちの顕在意識の一部なのですが、何かを考えようと思って試行錯誤しているものとは異なり、何かに集中したいのに、気づくと違うことを考えているなんていう時に頭の中にでてくる思考のことです。

私たちは1日に6万回もの思考を行っているといわれています。

一日中、何らかの思考やイメージが頭の中をめぐっているということになります。

ところが驚いたことに、その80%近くがネガティブな思考なんだそうです。

ものごとが上手くいかずに不安になる

人のことが気になってしまう

誰かの機嫌が悪くなると自分のせいではないかと思う

誰かと比べてわたしなんて・・・と自分にダメ出しをする

相手の事ばかり優先してしまい、自分のことはいつも後回し

失敗が怖い、恥をかきたくない

HSPやアダルトチルドレンの多くの方はこんなお悩みを抱えていて、

ふと気づくと次から次へとネガティブな考えが湧いてきて頭の中でグルグルと回っている

この思考を止めたいのにやめられない、苦しい・・・

そんなこともあるのではないでしょうか。

■自動思考ってなんで起きるの?

自動思考は、勝手に湧いてくる考えなのですが、何かの物事をきっかけにして、つまり何かに反応して湧いてくるものとも言えます。

その何かに反応してしまうのは、「認知の歪み」があるからと言われています。

物事がありのままに見えていない、思い込みのフィルターを通してみている、色眼鏡で見ているということが原因なんです。

■認知の歪みの10大パターン

「認知の歪み」という概念は、1976年にアーロン・ベック博士が開発した認知行動療法が元になっており、弟子のデビッド・D・バーンズ博士がいろいろな例やパターンで説明したものです。

多くのパターンがありますが、ここでは、代表的な認知の歪みの10大パターンをご紹介します。

①0 ー 100思考(All-or-Nothing Thinking)

物事を白か黒かはっきりさせたい。完璧主義。

白と黒の間にあるグレーの部分があることがわからず、極端な決めつけをしてしまうことです。

②過度な一般化(Overgeneralization)

似たようなことがたった3回起こっただけなのに「いつも~」

3人の人が同じことを言っただけなのに、「みんなが~」

たった3つのケースで「すべて」

というように、それがいつもどんなシチュエーションにおいても起こるかのように認識してしまうことです。


③破局化(Catastrophizing)

何らかのネガティブなできごとの最中にいるときに、そのときに感じている強い不安や落ち込みなどの気持ちによって、ついついネガティブな将来や、悪いの結末など予想してしまう。

起きた事実に悲観的な意味づけをして未来が否定的であると予測してしまうんですね。

例えば、たった一度、失敗をしただけなのに「私はいつもうまくいかない」と思ってしまうというように。

④べき思考(Should Statements)

自分や他人に対して「~すべき」「~でなければならない」といった考えを持つ。

心理学でいう禁止令とドライバーですね。

良かれと思って、心理的境界線を越えておせっかいをするケースなどです。

⑤レッテル貼り(labeling and mislabeling)

何か失敗したときに「私はダメな人間だから」と自分にレッテルを貼ったり、相手に対して「あの人は他人の話を聴かない人」と決めつけたりすること。

一方的な見方しかできなくなります。

⑥飛躍的解釈(Jumping to Conclusions)

人の言動でその人の考えていることを決めつけたり、根拠もなく将来を決めつけてしまう状態。

あの人は私のことをきっとこう思っているはずと相手の真意も確かめずに邪推してしまうんですね。

⑦悲観フォーカス(Disqualifying the Positive)

起きた出来事に悲観的な意味づけをして未来を予測して動けなくなること。

ポジティブな経験を「たまたまだ」とか、「それは別だ」などと否定し、重要視しないことです。

例えば、褒められても「誰にでも言ってることだから」と思うなどです。


⑧拡大解釈と過小評価(Magnification and Minimization)

自分の失敗や他人の成功を誇張し、自分の成功や他人の失敗を過小評価する。

私なんて・・・が口癖の人は、自分を矮小化して過小評価しているんですよね。


⑨感情的理由づけ(Emotional Reasoning)

自分の感情があたかも現実であるかのように考える思考パターン。

ネガティブ感情によって自分自身を追い詰めて先が見えなくなってしまいます。


⑩個人化(Personalization)

起きてしまったよくない出来事に対して自分には関係のないことでも、自分のせいだと考える。

例えば、上司の機嫌が悪いと「私何かした?」と考え、自分のせいだと思ったりします。


バーンズ博士は、気分や感情は事実ではなく、逆に「歪んだ考え方がマイナスの気分を生み出す」と言っています。

これらの認知の歪みを認識し、修正することで、より健全な思考パターンを築くことができます。

■自動思考に気づく

なんだかもやもや考えちゃうなとか、同じ考えが頭から離れないという時には、

あー自動思考が働いているなぁ~って気づいてみましょう。

気づけたら、その自動思考を打ち消そうとか別のことを考えようとか、

左脳を使って意識的にどうにかしようと思うのではなく、

流れる雲を見るように、眺めてみましょう。

■自動思考に振り回されないために

そして、自動思考に振り回されないために大事なことは、自動思考をしてしまった自分を責めないことです。

自動思考は、勝手に湧いてくるもの、自然現象のようなものなので、自分を責めることはありません。

自分で自分を責め続けると成長する意欲を失ってしまいます。

3歳の子に接するように自分自身を丸ごと受け止めてあげましょう。

そして、いつも頑張っているご自身をしっかり抱きしめてあげてください。

これを続けることで少しずつご自身が変化していることに気づけますよ。


言っていることは分かったけれど、自分で自分を抱きしめるなんてできないよっていう方は、うまくいく方法をいっしょに考えてみませんか?