クライアントさんからこんなお悩み相談がありました

『機能不全家族だとアダルトチルドレンになると本で読んだのですが、私が育った家庭は、機能不全家族ではなく、ごく普通の何の問題もない家庭でした。それでも今、アダルトチルドレンの症状があり、生きづらさを感じているのですが、これは、アダルトチルドレンではないのでしょうか。』

機能不全家族ではなくてもアダルトチルドレンになることはある

通常、アダルトチルドレンは、子供のころ育った家庭が機能不全家族であったために、自分自身を抑圧して育ち、大人になっても人との関わりにおいて困難を抱えている人のこと、と言われています。

毒親、虐待やネグレクト、家族の不仲、親の過干渉など、家庭が子どもにとってあるがままでいいという安心感のある居場所でない場合、たとえ外から見てごく普通の何の問題もない家庭でも、子どもに対し過剰に期待したり甘やかしたりする親や、仕事に依存する父親・夫に依存する母親などがいる場合には、機能不全家族となりうるのです。

でも・・・
特に親から虐げられたり、過干渉や過保護だったこともないけれど、なぜか、自分の生きづらさや、人間関係にアダルトチルドレンの要素が当てはまるという人もいるのす。

ごく普通の家庭でもアダルトチルドレンになる理由

例えば、弟(妹)が生まれたとたんに、お姉ちゃん(お兄ちゃん)と呼ばれるようになり、お母さんを取られてしまったような気持ちになっているのに、お姉ちゃんとしてよい子を演じてしまっていたのかもしれません。

幼い子供にとって、お母さんは一番の存在です。自分の存在が母親を幸せにしているかどうかを自然と察知します。母親が怒っていたり悲しんでいたりすると、すべて自分のせいなんだと無意識に理解してしまうのです。

そのため、母親を幸せにするために自分を犠牲にして、母親が幸せでいられる手段を選ぼうとするのです。

弟が生まれて弟にかかりっきりになった母親に対して、自分のことを構ってほしい、という心理は当然働きます。母親がこれに気づかずに「お姉ちゃんは、いい子で偉いね」というと、いい子のお姉ちゃんを演じ続けることが母親の幸せなんだと感じてしまいます。

本当は、もっとお母さんに甘えたいのに、「弟よりも、もっと私のことを構って」という気持ちに蓋をしてしまっているのです。

これが、感情の抑圧です。これが、度々繰り返されると自分の本当の気持ちを外に出せなくなってしまいます。

これが、ごく普通の家庭で育ってもアダルトチルドレンとなりうる理由です。

それが原因で、ご自身の魂の声を無視して生きることとなり、気づいたときには、人間関係がうまくいかない、など、なんだか生きづらいと感じることになるのです。

一方・・・

機能不全家族で育っても発症しない人もいる

機能不全家族で育った人は、すべてがアダルトチルドレンになるのでしょうか。

毒親、虐待やネグレクトなどの機能不全家族で育ったとしても、すべての人がアダルトチルドレンになるわけではありません。同じ家庭で育った兄弟でもアダルトチルドレンになる人とならない人がいます。

毒親である母親のいうことを「もう嫌だ!」と聞かなくなり、その反動から、素直に感情を表現できるようになり、アダルトチルドレンの症状を発症することなく、おおらかに前向きに生きている人もいます。

親の言っていることはおかしい、親の言いなりになることは、自分の人生なのに親のために生きていることなる、と気づくことで、本来の自分の気持ちを表現し、自らの足で自らの人生を踏み出せるようになるのです。

学校の先生や親戚など、身近な大人が、よい子を演じる必要がないことを教えてくれ、本来の自分のままに生きることを受け入れてくれることで、本来の自分の気持ちを外へ出せるようになる人もいます。

アダルトチルドレンから解放されましょう

家庭環境にかかわらず、アダルトチルドレンの症状を持つ人たちに共通しているのは、ご自身の本当の気持ちを抑え込み、蓋をしていることです。
中には習慣化しているため、気持ちを抑え込んでいることにすら気付けない人もいます。

ご自身の本当の気持ちを素直に表現することができないために、人との関わりにおいて困難を抱えてしまうのです。

ですから、今の生きづらさから解放されるには、自分本来の気持ちを自由に表現すればよいのです。そうすることで、アダルトチルドレンから解放され、健康な心のまま、生きられるようになるのです。

ご自身の魂の声に耳を傾け、魂の声を否定することなく受け入れ、そして、それを自由に表現することで、自然とこころが楽になり、こころの自己治癒力が高まります。豊かな未来へと進んでいく力が沸いてきます。

でも、どうやって自分の気持ちを表現したらいいの?・・・
と思われたあなた、私と一緒に、本来の気持ちを自由に表現する練習を少しずつ始めて見ませんか?