日々生活していると、あれもやらなきゃ、これもやらなきゃって思うことってありますよね。
部屋の片づけをして家の中をすっきりさせたりしたいと思ったり、資格を取ろうと試験勉強をしている人もそんな気持ちになることがあるのではないでしょうか。
計画を立てて順調に進める方もいらっしゃると思いますが、意外と耳にするのは、あれもこれもやらなきゃならないことは山盛りなのに気づくと違うことをしているとか、わかっているけどやる気にならないなどという言葉。
自分は意志が弱いからできないんだと自分を責めてしまう方もいます。
何を隠そうこれ私のことです。(笑)
実はこれ、新しいことを始めようとするときに起きる潜在意識の反発なのです。
ここでは、目標があっても達成したためしがない、目標があってもなんとなく中途半端になってしまう人に、それをクリアする方法をお伝えします。
潜在意識のことを知ることで目標達成がスムーズになりますよ。
潜在意識って何?
みなさん、潜在意識ってなんだかわかりますか?
みなさんが普段意識している自分、考えたり行動したりしていることが、顕在意識と呼ばれます。何かをしようと学んだり、これはやってはいけないと判断したり、うれしいと喜んだり、とても不安になったり、形に表れて自覚している意識が顕在意識です。
一方、潜在意識とは、無意識とも呼ばれる部分で、もう一人の自分です。意識しなくてもできること、呼吸や、ボールが飛んで来たらよけるといった反射行動、口癖、習慣なども含まれます。
過去の経験や知識として知ったことや、それに対して感じた印象や考えで、すっかり忘れていたことが、何かをきっかけにふっと思い出されたりすることもあります。これも潜在意識のなせる業です。
実は、この潜在意識が何か新しいことを始めようとした時のカギを握っているのです。
潜在意識には特徴があります
潜在意識には、「変わりたい」という気持ちを妨げるやっかいな特徴があります。
潜在意識は現状を維持しようとします。できるだけ「変わりたくない」のです。
何かを始めようと思った時に、失敗しないかな?と不安になったり、もっともらしい言い訳をしてやらない方がいいと思い直したり・・・ これが、潜在意識の反発です。
英語の勉強するぞ~と新しいテキストを買って始めても3日もするとやる気が失せてテキストを開きさえしなくなったり、ダイエットを始めても反動でドカ食いをしてしまったり、大好きな人と晴れて結婚のはずがなぜかマリッジブルーに陥ってしまったり、これらもすべて潜在意識の反発なのです。
潜在意識は悪いやつではありません
このように聞くと潜在意識は邪魔ばかりする嫌な奴と思う方もいらっしゃるかもしれません。でも、潜在意識は、やっかいな奴ではありますが、決して悪いやつではないのです。
実は、潜在意識は、命を守るシステムなのです。
生き物にとって環境が変わることは生命の危機にかかわることです。
海で泳いでいた魚を淡水の水槽に入れたら、生きていけませんよね?
人間だって、慣れ親しんだ場所を離れて全く知らない別の土地で生活するとなったら、どうでしょう。毎日30℃の土地で生活していた人がいきなり氷点下の極寒にそのまま連れていかれたら、生きていけませんよね?
だからこそ、心配や不安がたくさん出てきます。それを払しょくするために色々と準備をするのです。
極端な例を挙げましたが、潜在意識は、こうして私たちを守ろうとしてくれているのです。
では、潜在意識がある限り私たちは変われないのでしょうか。
大丈夫、そんなことはありません。
急激な変化は、命の危険が大きいので、潜在意識の反発も大きくなります。
一方、緩やかな変化であれば、命の危険は小さいので、潜在意識の反発も小さくて済むのです。
潜在意識のもう一つの秘密
ここで、もう一つ、潜在意識について知っておいてほしいことがあります。
みなさん、顕在意識と潜在意識の割合ってどのくらいだと思いますか?
意識に上らないんだから、顕在意識の方が大きい?
半々くらい?
潜在意識は、こっそり隠れているけれど、実は大きい?
実は、顕在意識と潜在意識の割合は
1:99
とも言われています。
顕在意識と潜在意識の力の差は歴然。まともに戦って勝てる相手ではありません。
今まで経験してきた「よし!今度こそ!と心に決めて始めたのに、また3日坊主で終わってしまった。」、「やりたいことがあるのに先へ進めない」、こうしたことは、意志が弱いことが原因ではなかったのです。
潜在意識を味方につける方法
では、どうすればいいの?って思いますよね?
安心してください。潜在意識を味方につける方法があるのです。
それには、潜在意識と仲良くなることです。
・潜在意識とまともに戦っても勝てない。
・潜在意識は、変化を嫌う。
これらの特徴を踏まえて、潜在意識と仲良くなるには、命の危険が及ばない小さい変化を続けていくことです。
例えば、山に登ることを考えてみてください。
最短距離は、頂上までの直線コース。
岩であろうと垂直に上っていければ距離は短いですが、ものすごい体力が必要になります。一歩間違えば、真っ逆さま。もちろん命の保証もありません。
でも、ゆっくりゆっくり山を回るように歩いていけば、安全に頂上まで達することができます。
それでも山に登るためには、しっかり準備して装備を整える必要があります。
同じ道を歩くにしても経験のある登山家の歩みと初めて山に登る人の歩みは違いますよね?
最近ではトレイルランといって、山を走って登って走って降りるなんていう競技もありますが、初心者がそんなことをしたら、すぐに力尽きてしまいます。
まずは普段のウォーキングから始め、慣れてきたら、比較的難易度の低い初心者向けの山に登ってみることです。
低い山でも山頂まで行ければ、ものすごい達成感が得られます。
ただし、ここで注意すべきは、山頂にたどり着けなかったらダメと思わないことです。
山道を歩いて、自然に触れることで日常の喧騒から離れ、落ち込んでいた気持ちから解放されたなら、とっても素敵な経験になりますよね?
普段の生活を離れ、自然の中を歩けた自分を褒めてあげましょう。
資格取得のための勉強でも部屋の片づけでも、一気に進めようと思わず、一歩一歩自分のペースで進むことが大切です。
大きな目標を立てて、いきなりそこへ到達しようとすると自分には達成できないと挫折してしまいます。
大きな目標を立てたら、大きな目標の方向をしっかりとらえた上で小さな目標を立てて、まずそこに向かうのです。
1つ目の小さな目標に向かって進め始めたら、まず、一歩踏み出した自分を褒めてあげるのです。
そしてまた一歩踏み出し、また踏み出せた自分を褒める。
これを繰り返していると気付いたら大きな目標にたどり着くことができます。
実はこれ、カウンセリングにおいても全く同じことが言えます。
潜在意識と仲良くなって目標達成のための一歩を踏み出してみましょう。
一人では、目標に向かって踏み出すのは難しいと思っているなら、一緒に一歩を踏み出してみませんか?
潜在意識の活用方法を知りたい方はこちら・・・