せっかく楽しみにしていたのに、思ったほど楽しめなかった。
みんなは平気そうなのに、自分だけ怖い。
周りの人は楽しそうなのに、どうして私はそう思えないんだろう。
そんなふうに感じたとき、あなたは自分に対してどんな言葉をかけていますか?
「私ってダメだな」
「もっと楽しめる人にならなきゃ」
そんなふうに、自分を責めてしまうことはありませんか?
本当は、楽しめない自分を責めなくてもいいのに。
私たちは、いつの間にか「みんなと同じように感じられない自分はダメなんだ」と思ってしまうことがあります。
でも、同じものを見ても、感じ方は人それぞれ。
そんな当たり前のことを、ハワイで1歳の孫の様子を見ながら、改めて感じたのです。
きっかけは、孫にとって初めての海体験。
目の前には、透き通るような綺麗な海。
波打ち際まで行って、そっと足を水につけてみます。
足が水に触れるのは大丈夫みたい。
でも、波がざぶんと押し寄せてくると、途端に怖くなったようで、泣き出してしまいました。
そして、もう帰るという様子。
そりゃそうだよね。
大人にとっては、寄せては返す波を眺めているだけで癒されるような海でも、小さな子にとっては、自分に向かってざぶんと迫ってくる、大きくて怖いものなのかもしれません。
同じ景色を見ていても、感じ方は違うんだね。
■せっかくなのに、楽しめない
せっかくハワイまで来たのだから、もう少し楽しめたらよかったのに。
そんな気持ちも、もちろんあります。
でも、今は怖いんだよね。
だったら、今はそれでいい。
いつか少しずつ波に慣れて、海って気持ちいいな、楽しいなって思えるようになったらいいな。
今すぐじゃなくてもいいからね。
そんなことを思いながら、孫の初めての海体験を見ていました。
そして、ふと思ったのです。
これって、私たちの心も同じなのかもしれないな、と。
■みんなは楽しそうなのに・・・
周りの人は平気なのに、自分は怖いと感じる。
みんなは楽しそうなのに、自分は楽しめない。
本当は嫌なのに、みんながやっているからと無理をしてしまう。
そんな経験はありませんか?
「こんなことで怖がるなんて」
「みんなはできるのに、どうして私はできないんだろう」
「せっかくの機会なのに、楽しまなきゃもったいない」
そんなふうに、自分の感じ方を責めてしまうことってありますよね。
周りの人が楽しそうにしていると、自分も同じように楽しめなければいけないような気がする。
怖いと感じている自分がいけないような気がする。
せっかくの機会を楽しめない自分は、損をしているような気がする。
でも、本当にそうなのでしょうか。
同じものを見ても、感じ方は人それぞれです。
誰かにとっては楽しいことでも、自分にとっては怖いことかもしれない。
誰かにとっては何でもないことでも、自分にとっては勇気がいることかもしれない。
それは、どちらが正しいということでも、どちらが優れているということでもないんですよね。
■自分の感じ方を、無理に変えなくてもいい
怖いものは怖い。
嫌なものは嫌。
楽しめないときは、楽しめない。
まずは、そんな自分の気持ちを、そのまま認めてあげてもいいんじゃないかな。
「ああ、私はこれが怖いんだな」
「今は、あまり楽しめないんだな」
「本当は、ちょっと無理をしているんだな」
そう気づいてあげること。
それだけでも、十分な一歩だと思うんです。
私たちは、自分の気持ちを感じるより先に、
「こんなふうに感じてはいけない」
「もっと前向きにならなきゃ」
と、自分を変えようとしてしまうことがあります。
でも、自分の気持ちを否定したまま、無理に変わろうとしなくてもいい。

怖いものを、今すぐ克服しなくてもいい。
楽しめない自分を、無理に楽しめる自分に変えなくてもいい。
いつか平気になるかもしれないし、ならないかもしれない。
それでもいいんだと思います。
大切なのは、今の自分が何を感じているのかを知って、その気持ちをなかったことにしないこと。
自分の感じ方を責めずに、まずは受け止めてあげることなのかもしれません。
■子どもの気持ちを大切にするように、自分の気持ちも大切に
もし、目の前の子どもが怖がっていたら
「どうして怖いの? こんなに綺麗な海なのに、楽しもうよ!」
そう言って、無理に海に入れようとするでしょうか。
きっと、
「怖かったね」
「今日は帰ろうね」
と、その子の気持ちを受け止めてあげるのではないでしょうか。
それなのに、自分のことになると、つい厳しくなってしまう。
「これくらい平気にならなきゃ」
「いつまでも怖がっていてはダメ」
「もっと楽しめる人にならなきゃ」
そんなふうに、自分の気持ちを置き去りにしてしまうことがあります。
でも、自分の気持ちだって、大切にしていいんです。
怖いと感じている自分にも、楽しめない自分にも、そう感じる理由があるのかもしれません。
すぐに理由がわからなくてもいい。
無理に答えを出さなくてもいい。
まずは、自分の心に「そう感じているんだね」と声をかけてあげる。
それだけでも、自分との関係は少しずつ変わっていくのではないでしょうか。
ハワイの綺麗な海と、1歳の孫。
この小さな出来事から、私はそんなことを教えてもらった気がします。
もし今、あなたが
「どうして私は楽しめないんだろう」
「どうしてこんなこともできないんだろう」
と、自分を責めているのなら。
少しだけ、自分にやさしくしてみませんか。
無理に変わろうとしなくてもいい。
今の自分が感じていることを、まずはそのまま認めてあげる。
自分を大切にすることは、そんな小さなところから始めてもいいのだと思います。
もし、自分の気持ちをひとりで受け止めるのが難しいときは、誰かに話してみるのもひとつです。
でも、身近な人には話しにくかったり、話せる人が思い浮かばなかったりすることもありますよね。
いつも自分を責めてしまうこと。
本当はどう感じているのか、自分でもわからなくなってしまうこと。
そんな気持ちを、ひとりで抱え込まなくてもいいんです。
無理に前向きになろうとしなくても、すぐに答えを見つけようとしなくても大丈夫。
今、感じていることを少しずつ言葉にしていく。
よかったら、そんな時間を、私と一緒に過ごしてみませんか。

